展示に向け、広島での滞在という機会に恵まれた。
8月6日から1週間の滞在を通して感じることとなった、過去が強く現在に影響を与えている場所としての広島。
広島はあの”ヒロシマ”を起点に過去現在未来と場所を強くひも付かせながも、すぐ傍らで人々のリアルな生活が息づき、また人間の思惑とはまったく別次元で進む自然の姿、世界が確かに感じられた。
ヒロシマによって時間というものが逆照射されながら広島を散策していく内に、自身がこれまで制作を続けてきた「Eye」が思い出された。時間と密接にリンクする「Eye」と広島での時間感覚に妙な共感を覚えたのだ。
今作「EYE HIROSHIMA」は「広島」と作品「Eye」、その二つの混在を通して世界を覗き見る、そんな現像の場として見出すこととなった。